みなさんあけましておめでとうございます.
昨年も大変お世話になりました.
今年も,色々な取り組みを通して人と人を繋ぐ事を目指して突き進んで行きますのでよろしくお願いします.
今年一発目は
『誰だって話を聞いてくれなきゃ寂しいと思いませんか?』
話をしっかりと聞いてもらうと人は安心するし嬉しいですよね?
どんな状況になってもこれは当たり前だと思います.
しかし.病気になったりした時に,入院した時にはたして当たり前になるんでしょうか?
入院したときに誰かに病気のことや今後のことをじっくり話したい!
医療従事者は日々の業務に追われて,話をじっくりじっくり聞いていることが難しいです.
じゃー病院でじっくり聞いてもらうにはどうすればよいか
今のところ,ソーシャルワーカーがそれを担っているのですが,なにせ人数が少ないし
退院後の病院探しや外部との繋げ役も担っているのでなかなか全員と満足に話すのは難しいようです.
そこで,今回は2つの取り組みを紹介します.
人がどう生きればよいかを見直すプロセスをサポートする職業『チャプレン』
Wiki先生によると…
チャプレンあるいはチャップレン(英: chaplain)は、教会・寺院に属さずに施設や組織で働く聖職者(牧師、神父、司祭、僧侶など)。語源的には、それらの施設に設置されたチャペル(英: chapel)で働く聖職者を意味するが、実際には必ずしもチャペルが存在するとは限らない。アメリカ軍では、宗教にかかわらず、ラビ、イマーム、僧侶など、従軍するあらゆる聖職者を意味する。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%B3
このチャプレンの日本でのパイオニア『小西達也』さんが日本の会社でインタビューに答えています.
日本では、病院などで末期患者の心のケアをする仕事と理解されていますが、それは一側面に過ぎません。「チャプレン」の仕事の本質は、人がどう生きればよいかを見直すプロセスをサポートすることにあります。「いかに生きるか」は、本当はさまざまな分野で重要なテーマになりうるはず。
http://www.ikaganamonoka.com/intr/chaplain/
信濃毎日新聞でも取り上げられていました.
その一部を上げると
『チャプレンが担うのは患者や家族,スタッフの心のケア.冷蔵庫に保管された遺体を取り出して運び,駆けつけた家族に対面させる』
『患者としてしか見られない病院で,一人の人間としての自分を引き出してくれた』
病気=患者
新聞の記事でもあるように,『患者としてしか見られない病院で,一人の人間としての自分を引き出してくれた』
これは,今の病院の現状を物語っていると思います.というか,医療,介護,福祉の世界全体を…
病気になったら=患者,利用者として扱われます.
世の中のイメージ=弱者
でも,みんな一人の人間です.
その人=患者
では無い.
患者の前に一人の人間です.病気になるではなく病気を持つ.
チャプレンは患者としてではなく一人の人間として,どう今後の人生を生きて行くかを考えてくれる最強の助っ人だと思います.
患者と医師,医者とスタッフ,組織と組織を繋ぐ取り組み『医療対話推進者』
2013年1月より,患者サポート体制充実加算として専用の窓口を設置する事で入院患者1人あたり70点(700円)を算定出来るようになりました.
その窓口に『医療対話推進者』という方がいます.
これには,2つの役割があり,
一つ目は『患者や家族が抱いた疑問や不安,不満を受け止めるよろず相談』
二つ目は,『院内の相談窓口に1人以上は位置され,患者目線で対応する事で,患者側の満足度が高まる事を目指す』
時には,患者と医師を繋げ
時には,医者とスタッフを繋げる
患者,医療従事者以外の立場,第三者目線を持って接する事で様々なことが見えてくると思います.
病院での問題として,患者さんと医療従事者や多種職のコミュニケーションや連携をして行く事に問題点を持っていることが多くあると思います.
これらの問題を解決し,患者さんとの『対話』を促進してくれることが期待されます.
yomiDrの記事です.
病院では,患者さんの本当の気持ちを引き出すことがなかなか難しい.
本当にどうして生きたいのかをしっかりと話し合って向き合う場が無いのが現状かなーと思います.
この二つの取り組み
『チャプレン』,『医療対話推進者』
では,そういった場が提供され
医療者側から提供されていた医療が
当事者主体,当事者がしっかりと選択しやすい医療に変わってくる事を期待します.
病気をお持ちの方,当事者の家族の方は
その後の人生について話し合う機会を持つのはどうでしょうか.
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